調布の弁護士による相続・遺言・遺産分割のご相談[調布くすのき法律事務所]

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遺留分減殺請求の相手方・限度・順序

遺留分権利者は、減殺対象である処分行為により直接利益を得た受遺者・受贈者、その包括承継人及び悪意の特定承継人(1040条1項但書)に対して、遺留分減殺請求を行えます。

遺留分減殺請求は、遺留分を保全するに必要な限度で行うことがでます。

具体的には、
遺留分額-(遺留分権利者が相続によって得た財産額-相続債務負担額)-(遺留分権利者の特別受益額+遺留分権利者の受遺・受贈額)
の限度で遺留分減殺請求を行うことができるのです。

減殺対象行為と減殺順序について

減殺の順序の概略を述べると

遺贈・特定の遺産を特定の相続人に相続させる旨の遺言

死因贈与

生前贈与

となります。

第1順序

贈与と遺贈が併存するときは、まず遺贈から減殺し、それでも足りないときに初めて贈与から減殺できる(1033条)。
また、「特定の遺産を特定の相続人に相続させる」旨の遺言は遺贈と同視できるため、減殺の順位も第1順序となります。

第2順序

数個の遺贈があるときは、遺言者が別段の意思を表明していればそれに従いますが(1034条但書)、それがない限り、遺贈の目的の価額の割合に応じ割り付けて各遺贈を減殺します(1034条本文)。

第3順序

遺贈が減殺されても遺留分が保全されない時には、贈与が減殺されます。

第4順序

数個の贈与があるときは、贈与の減殺は相続時に近いものから減殺し、順次遠いものに及んでいきます(1035条)。すなわち時間的に後の贈与から減殺し、順次前にさかのぼって行使することになります。
また、死因贈与については、遺贈の次に生前贈与より先に遺留分減殺請求の対象となります。

※不相当な対価による有償行為の減殺について

不相当な対価でなされた有償行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って行ったときには、贈与とみなされます(1039条前段。)。その結果、減殺の順序を考えるときも、相続時に近いものから減殺し、順次遠いものに及んでいくことになります(1035条)。

遺留分権利者は減殺対象物件を選択することはできません。例えば、遺贈されたA不動産とB不動産のうちのAのみを減殺対象とすることができません。

なお、共同相続人の1人に対してなされた遺贈や贈与が、他の相続人の遺留分を侵害する場合に、遺留分減殺の対象となるのは、当該受遺者の遺留分額を超える部分のみです(最高裁平成10年2月26日)。この場合は受遺者も遺留分を有しているので、受遺者の遺留分を侵害することになることは、遺留分制度の趣旨に反することになるからです。

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